公益財団法人 全国税理士共栄会文化財団

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過去の実績

平成29年度受賞者

■ 第26回 「全税共 人と地域の文化賞」

 第26回「全税共 人と地域の文化賞」贈呈式が、2018年2月19日帝国ホテル東京にて執り行われました。
 本年度は伝統工芸技術分野から工藤竹夫氏が受賞されました。

賞金100万円(全国税理士共栄会文化財団)副賞100万円(全国税理士共栄会)



伝統工芸技術分野
工藤竹夫(岩手県)
受章者を囲んで受章者

~工藤竹夫の漆掻き技術~
 漆はウルシの木の幹を「掻」いて採取する。ウルシの木の幹に一文字に傷を付け、木がその傷を癒そうとして分泌する樹液が漆のもとである。
 日本の漆文化を支える漆は、1本の木から約180~200g程度しか取れない大変貴重な素材である。木は生き物であり、ウルシの木の一本ごとに、太さ、硬さや表皮の厚さなどに違いがある。漆カンナや掻きヘラなど特殊な漆掻き道具を使いこなし、すべての木から無駄なく良質な漆を採取するための技術が欠かせない。
 文化庁は2015年2月、国宝や重要文化財を修繕する際は国産漆を使うよう通知した。文化庁の推定によると、必要な国産漆は年2.2トンであるが現況の生産量は1.2トン、半分程度である。また二戸市は、数年かけて漆掻き職人に育てる「うるしびと」制度を設け、「うるし掻き技術」を継承保存しようとしている。
 工藤竹夫氏は、熟練の技を持つ漆掻き職人として1957年から60年間にわたって従事し、平成29年12月に文化庁長官表彰を受賞した。品質の良い漆を効率的に生産するには漆掻き技術の伝承が重要であり、同氏は日本うるし掻き技術保存会が行う技術の練磨、伝承者養成事業などの中心的存在として、その優れた技術、また真面目な人柄から多くの漆掻き職人に敬愛されている。



■ 第27期助成

芸術活動分野
①ホルトホール大分(大分県大分市)
ホルトホール大分(大分県大分市)

 ホルトホール大分は年間200万人の利用者で賑わう文化・情報・教育・福祉・健康・産業・交流の7つの機能を備えた複合文化施設である。大分市の木「ホルトノキ」からその名が付いた。
 このホールから大分の文化や産業を発信・進出することを目指しながら、地域の伝統文化と現代文化を融合し、日々新しい取組みに勤しんでいる市民活動は年々拡大・展開している。

②東海メールクワィアー(愛知県豊田市)
東海メールクワィアー(愛知県豊田市)

 1946年に設立、団員は20歳~88歳までの幅広い男声合唱団である。演奏会は常に1,000人を超える聴衆を集めるほどで、東北や熊本など被災地での追悼コンサートも行っている。さらにヴァチカンの祝祭年に聖歌隊として招待されるなど海外でも活動している。
 本年5月に創団70周年記念として東京演奏会を開催、エストニア合唱音楽と日本人作曲家等の作品で構成される高水準の合唱芸術を披露し国内外より高い評価を得た。

③一般社団法人名古屋二期会(愛知県名古屋市)
一般社団法人名古屋二期会(愛知県名古屋市)

 1970年中部地区では初の声楽団体として発足、年間10公演以上を行う。研修生制度を導入し声楽を志す者に教育と研究、発表の場を提供する当該地区最大のオペラ団体である。
 民話を素材とした名古屋弁による台本、三味線やチャンチキなど和楽器を取り入れた歌劇『ちゃんちき』を上演するなど、中高生などの若い世代にも強く働きかけ、オペラに接する機会を提供し新たな聴衆の獲得を目指した活動を行っている。

④日本ラトビア音楽協会(神奈川県相模原市)
日本ラトビア音楽協会(神奈川県相模原市)

 バルト三国の中央に位置するラトビア共和国は「歌の民」ともいわれ、伝承民謡を含む400万曲の歌がある音楽大国である。5年に一度開催される「歌の祭典」は一週間行われ、エストニア・リトアニアと併せてユネスコ無形文化遺産に登録されている。
 同協会は2004年から音楽を通じて草の根国際交流を続けており、ラトビアの優れた合唱曲を日本国内で紹介しわが国の合唱文化の向上に寄与している。

⑤モモンガ・コンプレックス(東京都府中市)
モモンガ・コンプレックス(東京都府中市)

 コンテンポラリーダンスの若き担い手・白神ももこ氏を中心に活動するダンスパフォーマンス的グループである。
 彼らの表現は“観客と現在を共有する上質な上演性”と評され、その活動は実に幅広い。最近は時間や空間をテーマに身近な範囲での作品づくりだけでなく、既成の戯曲に着手し白神氏の創作の方法論を試すような活動も積極的に行っている。


⑥OM-2(東京都練馬区)
OM-2(東京都練馬区)

 「演劇を芸術として捉え、本来の人間の“あるべき姿”をさらけ出すことで現代社会における人間の在り方に問題提起できる」という 活動が、新しい芸術文化を創造し舞台芸術の発展に寄与していくという活動を行っている。
 下北沢演劇祭に参加する作品では、演出家に真壁茂夫と俳優の佐々木敦を中心に舞台の構造を利用した縦横無尽で奇想天外な舞台を創り、単独公演では集客できない新たな観客層を開拓するため新たな挑戦をする。

⑦合同会社 地点(京都府京都市)
合同会社 地点(京都府京都市)

 2013年に自身の劇場「アンダースロー」を開場、チェーホフやブレヒトなど古典戯曲を大胆に解釈したオリジナルの作品を継続的に創作。「カルチベートチケット」(観客相互の扶助システム)、「カルチベートプログラム」(観客養成プログラム)を導入し、若い観客に現代演劇の魅力を伝えるための活動を地道に行っている。
 また能楽堂と連携し京都の特性を最大限に活かす企画を計画、地域に貢献している。

⑧一般社団法人東京国際合唱機構(東京都八王子市)
一般社団法人東京国際合唱機構(東京都八王子市)

 合唱曲の作曲家、指揮者として世界的に著名な松下耕氏を中心として2017年4月に設立され、日本の合唱音楽の普及・振興を図ること及び国際的な合唱音楽事業を開催し文化的平和活動を行うことを目的としている。
 2018年に開催する児童・ユース・シニア部門など世界基準の8部門を審査対象とする日本初のコンクールには世界トップクラスの合唱団からも応募があるなど国内外から注目を集めている。

⑨Orchester AfiA(神奈川県横浜市)
Orchester AfiA(神奈川県横浜市)

 世界で活躍する指揮者の村中大祐氏が2013年に設立した「自然と音楽」をテーマにした日本最高峰のオーケストラ。
 クラシック音楽は厳か・堅苦しいというイメージがあるが日々の営みから生まれ地域に根ざして発展してきたものであり、日本の自然と共生する身近なものだと感じてもらうため、リハーサルの一般公開や鶴岡八幡宮奉納演奏を行っている。東日本大震災の被災地域での植樹事業にも貢献している。

⑩gallop(京都府京都市)
gallop(京都府京都市)

 京都造形芸術大学出身の4人で結成されたパフォーマンスグループ。演劇・ダンス・メディアアート・現代美術の枠組みを超えた協働作業や作品発表を継続的に行い、着実に実績を積み上げている。
 現代芸術の多種多様な理念や手法をカバーし、特定のジャンルにとらわれない自由な発想に基づく作品創作は独創的。彼らの方法論は京都という芸術環境に最適であり、現代芸術の伝統を継承しうる可能性を秘めている。

⑪はつかいち平和の祭典実行委員会(広島県廿日市市)
はつかいち平和の祭典実行委員会(広島県廿日市市)

 『はつかいち平和の祭典』は市民の平和への願いを束ね、平和な世界を築くための行動を市民一人ひとりが考え実践し取組む公民館主催の事業として平成元年から始まった。
 公募により結成された市民合唱団が、プロ及び公募によるアマチュアの管弦楽演奏者で結成するオーケストラ・プロのソリストと共に平和コンサートを開催する。市外も含め幅広い年齢層が参加し「廿日市市の特色あるコンサート」として話題を呼んでいる。

⑫一般社団法人横浜若葉町計画(神奈川県横浜市)
一般社団法人横浜若葉町計画(神奈川県横浜市)

 2017年6月に開館した『若葉町ウォーフ』は国内では初の劇場・スタジオ・宿泊施設を併せもつ施設である。この施設に集まる人々が衣食住を通して町の文化を体験・理解し、アートを通して町の記憶を紡ぐ・物語ることでこの町が「ふるさと」であることを呼び覚ます。同時に地域からグローバルへ、まさに“グローカル”な展開も可能となる。
 地域に根ざした民間アートセンターの先駆的な実施例となるべく活動している。

⑬帯広市民バレエ公演実行委員会(北海道帯広市)
帯広市民バレエ公演実行委員会(北海道帯広市)

 出演者はオーディションで選ばれた市民、演奏は市民オーケストラが行うなど多くの市民が参画し4年に1度実施している。オーディションやリハーサルを公開することは市民の理解を深めることにも役立っている。またコンクールで入賞したり、プロのダンサーの道に進む子ども達も多い。
 演出家や指揮者、舞台監督を招聘し、さらに制作スタッフ育成のための「舞台人の会」を作るなど人材育成にも力をいれている。


⑭芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカ(東京都品川区)
芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカ(東京都品川区)

 2002年に設立され、作曲家・芥川也寸志氏の意思を継ぎ日本の管弦楽作品を積極的に演奏し紹介している。設立以来、発掘・復刻演奏されたオーケストラ作品数は120曲にのぼり、各作曲家の自筆楽譜の探索、蘇演、CD制作、演奏用譜面や録音記録のアーカイブ化にも取組んでいる。
 また文化庁の委託により北京・ハノイ・マニラにおいて交流事業を実施するなど、日本の芸術文化に貴重な一石を投じている。


⑮おこわ(東京都世田谷区)
おこわ(東京都世田谷区)

 2015年3月に閉館した日本唯一の国立児童館「こどもの城」で蓄積された芸術プログラムを未来の世代へと引き継ぐことを目的とし、様々な世代の芸術家、保育関係者、研究者などにより2016年12月に設立された。
 子供と共に音楽を楽しみ、音楽の未来の可能性を考えるシンポジウムや子ども参加型のパフォーマンスなどを東京大学駒場キャンパスにおいて定期的に開催している。毎回300組程の親子が参加している。


⑯ ㈲プーク人形劇場(東京都渋谷区)
 ㈲プーク人形劇場(東京都渋谷区)

 1929年(昭和4年)に創立された歴史を持つ人形劇団である。人形劇専用の常設劇場を開設し、海外の一流人形劇団の招聘や芸術性の高い人形劇の定期上演などを行ってきた。また子ども達に向けてワークショップを開催するなど草の根活動が新宿の子ども文化を下支えしている。
 多彩な劇場文化を育んできた新宿の公共スペースを劇場につくりかえることで、新たな劇場文化を創出する試みを行っている。


⑰一般社団法人マルタス○+(東京都世田谷区)
一般社団法人マルタス○+(東京都世田谷区)

 設立者の向井山朋子氏は正当なクラシック音楽出身のアーティスト。近年はインスタレーション、ダンス作品の制作や発表を行い、「さいたまトリエンナーレ」や「越後妻有トリエンナーレ」など劇場、ギャラリー、美術館、屋外などにおいて発表している。
 音楽・シアター・ダンス・現代美術とジャンルに囚われず新しいメディアを自在に使い様々なアートをプロデュースする、近年稀にみるアーティストである。


⑱三陸まちづくりアート実行委員会(岩手県大船渡市)
三陸まちづくりアート実行委員会(岩手県大船渡市)

 平成23年3月11日東日本大震災により発生した津波により、三陸沿岸の多くの尊い命と財産が流された。瓦礫の処理もままならない同年9月「鎮魂・復興祭 北東北三大まつり」を開催。平成28年からは地域・国境を超えた国際フェスティバルに形を変え「三陸国際芸術祭」として発展している。
 震災で地域の若者の流失が加速していく中で若者が主体となる“新たな活躍の場”が必須であることからも芸術祭を開催していく。

⑲KUNIO,Inc.(京都府京都市)
KUNIO,Inc.(京都府京都市)

 2004年、演出家であり舞台美術家の杉原邦生氏が京都造形芸術大学在学中に既存の戯曲を中心に様々な演劇作品を演出する場としてプロデュースカンパニー“KUNIO”を設立、固定メンバーを持たないプロデュース公演形式のスタイルで活動する。
 京都市や地域の文化関係者から演出や美術を委託されるなど信頼も厚く、地元・京都から日本やがては世界にアート作品を発信し、若手芸術家が育っていくことを目標に活動している。


⑳混浴温泉世界実行委員会(大分県別府市)
混浴温泉世界実行委員会(大分県別府市)

 『ベップ・アート・マンス』は登録型プラットフォーム事業であり、一般市民や団体による企画立案等のサポートを行う。現在は100を超えるプログラムがあり、市民の文化活動への参加意識や交流も生まれている。
 別府市はアートの町としても知られ、同市と同様の取組みが大分県内にも拡がり各地で地域性を活かしアートを掛けあわせた独自色の強い事業が誕生するなど、その魅力を国内外に発信し続けている。

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伝統芸能分野
①石見銀山神楽連盟(島根県大田市)
石見銀山神楽連盟(島根県大田市)

 大田市内には10団体の神楽団があり、江戸時代から約300年続く歴史を持つ団体もある。少子高齢化で存続が危ぶまれる芸能が多い中、大田市では20歳前後の若者が主力となり神楽の継承発展に努力している。伝統芸能だけでなく郷土に伝わる伝説や物語を題材にしたオリジナルな演目も数多い。
「白銀の舞神楽大会」は石見銀山の世界遺産登録を機に毎年開催、県内外より1000人を超える観客が集まるほどの人気である。

②安房八幡太鼓(千葉県南房総市)
安房八幡太鼓(千葉県南房総市)

 旧三芳村(南房総市)において後世に残すべき伝統芸能として発足された。演奏曲は地域の風土や気候を題材とした創作和太鼓であり、安房の自然を大切にしようという気持ちが込められている。
 構成員は三芳小学校での太鼓の授業で興味をもった子ども達も含む約20名からなり、近隣の小学生を対象に“みよし風の子”という太鼓チームを結成、安房地域の人々へ伝統芸能を広げ子ども達の教育にも貢献している。

③せみ祭り保存会(和歌山県東牟婁郡)
せみ祭り保存会(和歌山県東牟婁郡)

 那智勝浦町にある塩竈神社の例大祭である。平成28年、日本遺産『鯨とともに生きる』の構成遺産に認定された。
 ‘せみ’とはセミクジラから付けられ、神職が弓で的を射った後、的につけた「せみ」(藁でセミクジラを模した縁起物)を白装束の子どもが競い取る行事を中心に獅子舞や神輿行列などが行われる。地域の大人たちが先生となり子どもを指導するなど、保存会の熱心な活動により伝統を今に伝えている。

④椿自治公民館獅子舞保存会(福岡県飯塚市)
椿自治公民館獅子舞保存会(福岡県飯塚市)

 享保時代より獅子舞が盛んで、なかでも椿の獅子舞は享保5年に京都・石清水八幡宮より伝授された大分獅子舞の流れをくみ290年の歴史を誇っている。
 少子高齢化でどの地域も若手の参加者が減り獅子舞の保存が危ぶまれているが、この地区は柔軟な運営体制の構築、椿八幡宮への敬愛などから参加者が年々増加し、小学生から高齢者まで切磋琢磨しながら後世に伝承していく意識が高いことが特徴である。

⑤NPO法人上中調子神楽団あおぞら子供神楽団(広島県広島市)
NPO法人上中調子神楽団あおぞら子供神楽団(広島県広島市)

 「広島市まちづくりボランティア人材バンク」に登録し、年間20~30件の神楽上演を引き受けている。活動目的は日本古来の伝統芸 能である神楽技術の伝承と上達だが、それだけでなく神楽団の活動を通じて青少年健全育成に重きを置くことが特徴でもある。
 平成20年から毎年「子供神楽共演大会」を開催、週に4日の稽古や外部講師を招き神楽の歴史や真髄を勉強する会を行っている。

⑥宮町山笠振興会(福岡県飯塚市)
宮町山笠振興会(福岡県飯塚市)

 筑豊地区の飯塚に伝わる「山笠」は享保年間に奉納行事として始まったといわれる。西流・東流・新流・菰田流・二瀬流の5つがあり、各流は複数の町内で構成されている。特に西流の宮町は祇園宮である「納祖八幡宮」のおひざ元に位置し歴史と伝統を重んずる。
 3,000人の男衆が集結し競い合う「飯塚山笠」は、男衆の交流の場だけでなく地域活動の活性化、子供達の健全育成といった形で地域に貢献している。


⑦勇払千人隊芸能保存会(北海道苫小牧市)
勇払千人隊芸能保存会(北海道苫小牧市)

 1800年、幕府の命を受けた八王子千人同心(職制のひとつ)の50名が勇払に入植、過酷な環境のなか開拓にあたった。
 昭和48年、開拓の功績を称え苦労を偲び精魂を音と踊りに表し後世に伝えるべく創立、「千人隊芸能」の普及保存に努めている。
 現在、勇払の人口は2,000人強で少子化・過疎化が進行しているが、月数回の練習は世代を超えたコミュニケーションの場となり色々なイベントで活動しながら絆を強めている。


⑧多良間村民俗芸能保存会(字仲筋・字塩川)(沖縄県宮古郡)
多良間村民俗芸能保存会(字仲筋・字塩川)(沖縄県宮古郡)

 旧暦の8月8日から3日間行われる豊年祭では、八月踊りと呼ばれる様々な踊りが奉納される。八月踊りは重税を納付し終え束の間の安らぎを分かち来年の豊作を祈願した踊りで、国の重要無形文化財に指定されている。
 このような民俗踊りが約380年ものあいだ継承されているのは歴史を伝える上でも大変貴重であり、この踊りに参加するために島外からも多くの島民が戻ってくるなど、島民の心の拠りどころともなっている。

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伝統工芸技術分野
① 市野 秀之(兵庫県篠山市)
 市野 秀之(兵庫県篠山市)

 日本六古窯の一つである丹波焼。市野氏は雅峰窯の四代目として毎年丹波焼陶芸祭の開催に尽力し、有志メンバーで丹波焼のブランド開発のため「TanbaStyle」を立ち上げた。
 現代のライフスタイルに合うデザインを制作し消費者拡大のため創意・工夫を続けている。個人としても象嵌を作風とする独自の作品世界を確立し、窯元として雅峰窯を次代に繋げるため後継者育成にも尽力している。

②橋本 好治(京都府京都市)
橋本 好治(京都府京都市)

 京都で唯一、浅沓(あさぐつ)を専門に製造する職人。浅沓は桐の木を彫り角ばった舟形にし、外側には黒漆を塗り内側には絹布か紙をはる。平安時代には革製が一般的であり公家が装束を着けた時にはいていた。今日では神社等の神職が祭礼などで履いている。
 近年プラスチック製の浅沓が増えているが、和紙を糊で張り重ねて形成する「張貫」という技法を用いるのは全国でも橋本氏だけである。

③赤木 明登(石川県輪島市)
赤木 明登(石川県輪島市)

 1988年輪島に移り住み輪島塗下地職人である岡本進氏のもとで修業、1994年に独立した後は現代の暮らしに息づく「ぬりもの」の世界を切り拓く。
 近代デザインが主流となるなか精神性・美しさ・憧れのある器の本質を求め、古作を写しながら形の意味や由来を考え最高の形を突き詰めていくことを大切にしている。
 ドイツ国立美術館「日本の現代塗り物十二人」に選ばれ、海外でも高い評価を得る。

④一般財団法人阿波和紙伝統産業会館(徳島県吉野川市)
一般財団法人阿波和紙伝統産業会館(徳島県吉野川市)

 阿波和紙、阿波藍は徳島県を代表する工芸である。
 2020年の東京オリンピックエンブレムにジャパンブルー(=藍色)の市松模様が採用されたことで、徳島の藍と和紙を世界中にアピールするチャンスが訪れた。海外で評価が高い浮世絵師の歌川広重は藍色の表現に定評があることから「阿波鳴門の風景図」を阿波藍を使い阿波和紙に摺るというプロジェクトを立ち上げ、徳島と他地域の文化交流を育む。

⑤日本無鉛釉薬推進委員会(石川県能美市)
日本無鉛釉薬推進委員会(石川県能美市)

 陶磁器の有鉛釉薬は耐久性・発色がよく焼成温度が低いためコストカットになるが、鉛中毒を起こす可能性があるため1980年代に各業界は自主規制を行った。
 釉薬の無鉛化は耐久性・発色などの面で難しく、何より伝統文化の否定につながるため困難であったが、当該委員会の代表である陶芸家・武腰敏昭氏は、開発機関の協力のもと全ての色を無鉛釉薬に転換することに成功し、日本の陶芸界に一石を投じた。

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食文化分野
①なら橘プロジェクト推進協議会(奈良県大和郡山市)
なら橘プロジェクト推進協議会(奈良県大和郡山市)

 大和橘は日本固有の柑橘類で、絶滅危惧種に指定されている天然記念物。田道間守が不老長寿の妙薬として奈良に持ち帰ったと伝えられ、平城京と橘寺を結ぶ中ツ道は別名「橘街道」と呼ばれた。
 大和橘の栽培を通して歴史的風土特別保存地区の景観保全とともに、橘街道を再興し観光に役立て、耕作放棄地等に大和橘園をつくり薬効成分を活かした製品をつくるなど地域の活性化を目指す。

②鈴木 真善(東京都台東区)
鈴木 真善(東京都台東区)

 金花糖は意匠と技巧の粋を極めた歴史ある砂糖菓子である。結婚式の引出物や節句のお祝いに用いられ、昭和初期には定番の駄菓子として子ども達に親しまれていたが、洋菓子の普及や菓子の多様化などにより需要は激減し、現在は東京で唯一、鈴木氏のみが製造販売している。
 全国でも数名しかいない職人などとも交流し、実演やワークショップを開催するなど普及継承と後継者育成に尽力している。


③一般社団法人みなとむすぶ地域活性コミュニティ協会(東京都豊島区)
一般社団法人みなとむすぶ地域活性コミュニティ協会(東京都豊島区)

 2011年に設立、団体名には「夢や希望を未来に結んでいく」という意味が込められている。伝統食文化の学びと体験の場を作り、街づくりなど地域活性化のための事業を支援している。
 梅干しやワラ納豆作りの教室を開催、参加を通じて日本に伝わる伝統食文化を親子で体験することで、伝統文化への関心を高めるとともに、先人の知恵や文化を後世に伝え継承啓蒙するきっかけとなることを目指す。

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